26年9月1日 観たアニメ

活動日:26/09/01
26夏アニメ
全9話アニメは流石に珍しいな……というか知らなくて今日たまたまTLでオタクさんが言っているのを聞いてびっくりした。国外にまで逃亡し、既に何度か身分の偽装を重ねてきたのに、ジェフさんとかつて約束をした祭の名前を聞いてしまったせいでつい揺れてしまうところは本当に人間的な弱さというか、弱くなることで得られることがあるという話にも見えた。ジェフさんもビクトリアさん改めアンナさんも大きく感情表現をしないタイプだから、これだけ奇跡的な再会であってもあまり画面の雰囲気としては盛り上がっていないのが本作らしいけれども、多分最終話で奇跡的な再会をやるとしてもあえて静謐に、というのは作品として選んだスタイルなんだろう。やけに解像度を落とした(と表現するのが適切なのかあんまりわかっていないが)画面のぼやけた雰囲気、それらの画面は心地よくて、それこそゼロ年代アニメを再視聴している時のような気持ちになったりもした。

モノトーンの家族像についてはまだ掴みきれていないのだけれども、ジェフさんの家庭環境に関する告白を受けて、彼には暖かい家庭の記憶がないんだという気付きが入って、そんな人間が3人寄り添って家族の肖像になるってことなんかな。名前も出身も経歴も偽り続けてきたアンナさんが、最後にアンナとして真実の家族を手に入れる……ってことだったのかも。

今回の最終話で一番デカい描写って、間違いなくノンナさんの前歯が抜けていることだというのはわかる。時間の経過、成長の証、幼児期の終わり、過去からの脱却、あるいは欠落……その意味は様々に解釈できそうだ。

もう一つ登場するモチーフとしてはろうそくの光だろうか。作中で登場する祭において、小さな船にろうそくを乗せて流す意味としては喪った大切な人を想う行為だということで、精霊流しではあるのだけれども、既にその死を知ってから随分と時が経っているはずの家族のことを思い涙が止まらなくなるのは、ノンナさんとの幸せな生活、そしてジェフさんとのあったかもしれない幸せな生活という2つが眼前にあるからこそのものなのかもしれない。西洋絵画なんかだと、ろうそくの灯は信仰、真実を暴く、平民の家庭といった使われ方をしているという印象はあるが……そういうアトリビュート的な描写なのかどうかは微妙なところか。

そんなわけで掴み切れていないものの結構好感触なままラストシーンを迎えはしたのだけれども、急にアンナさんがタイトル回収をしはじめたのはちょっと全然掴めなかった。手札ってほんまに多かったんかなあ。今期の感想文を書き始めるころまで、考えてみたいな。